鮭川中3年柿崎向日葵(ひなた)さん(15)と、同中1年叶(かなえ)さん(12)姉妹が、小児がんや無毛症などの病気と闘う子どもたちにのために、医療用ウィッグ(かつら)に使う毛髪を寄付する「ヘアドネーション」に協力した。2人は「困っている人の役に立てばいい」と願っている。
2人は3年前から髪を伸ばし始めた。腰付近まで長くなった髪を、この取り組みに賛同し、協力している美容室Aile(アイレ)(真室川町)で2日、「このために伸ばしてきたから」と、ためらいなくカットした。切った長さ31センチの毛髪は翌日、NPO法人「Japan Hair Donation&Charity」(大阪市)に贈られた。
2人が協力を決意したのは、大腸がんを患い、昨年94歳で亡くなった曽祖父定治さんを見てきたからだ。定治さんが入院した時は、学校が終わると病院に駆け付け、傍らに寄り添った。
母早苗さん(44)は、自宅で余生を送りたいという希望をかなえるため、昼夜問わず介護に奔走した。病気に苦しむ曽祖父と、懸命に看病する母の姿に心を打たれた2人は、「人の役に立つことをしたい」と考えるようになった。
「ヘアドネーションはあまり知られていない。認知度が上がり、協力する人が増えてほしい」と話す2人。そんな娘たちを早苗さんは「人のために何かしたいという気持ちを持っていることがうれしかった」と頼もしそうに見つめていた。
引用元:https://www.yamagata-np.jp/news/202008/20/kj_2020082000426.php